3分で分かる『ゴトー日』とは?【ざっくり解説】
突然ですが皆様、「ゴトー日」という日をご存知でしょうか?
ゴトー日とは「5と10のつく日(ここからゴトーとなっている)と月末ではドル円が円安方向になりやすい」というアノマリーの一種です
私自身FX歴は2年ほどありますが正直最近までこのゴトー日について知らなかったのですが、調べていくうちになかなか面白かったので記事にしたいと思いました。
この記事では、なぜ上記のような現象が起こるといわれているのかという所をざっくりと解説していきたいと思います。
それでは真相に入っていきましょう。
なぜゴトー日にドル円が円安方向に動きやすいとされているのか?
この問いに答えるためには日本の輸入会社の決済が大きく絡んでいますので
まずはその話からしていきたいと思います。
輸入企業の決済日についてなのですが
そもそも輸入企業とは海外の企業から商品を仕入れて商品の代金を海外の企業に支払うといったことをしています。
そして企業間取引というのは日々お金がやり取りされているわけではなく、ある決まった日に一気にやり取りされることが通常です。この海外企業への決済の日がゴトー日に当たります。それではこの時日本の輸入企業は海外への送金通貨として何を支払うのでしょうか? それはドルです。なぜならばドルが世界の基軸通貨であるからです。
このように、ゴトー日には日本の多くの輸入企業が海外企業への決済のためにドルを欲している状態にあるということが分かります。
それでは日本の企業はどのようにして調達してくるのでしょうか?
正解は銀行に日本円とドルを交換してもらうことによって調達します。
この時の銀行と企業間で交換される日本円とドル円の為替レートのことを仲値と呼びます。この仲値の存在こそがゴトー日の核心部分に当たります。
銀行と企業間の為替交換ではFXをやってる方のようにリアルタイムのレートは使用されません。なぜならば刻一刻と動く為替レートを、取引のたびに銀行に問い合わせていては大変だからです。そこで、どこかのタイミングでその日の取引レートを決めてしまおうということで仲値という制度が生まれました。それでは仲値とはどのようにして決まるかといいますと、午前9時55分のレートを参考に銀行が定めます。
大分核心に近づいてきましたよ。
これまでのことをまとめると以下のような説明になります。
①ゴトー日では日本の輸入企業が銀行の仲値にて円売りドル買いをすることが予想される
②仲値はその日の午前9時55分のレートに基づいて決められる
以上、2点を踏まえて銀行側からこの現象をうまく利用するためにはどうしたらいいでしょうか?察しの良い人は既にお気づきかと思われますが
銀行は9時55分までに大量のドル買いを行い為替レートを円安方向に誘導するのです。
これをすることにより銀行は仲値を釣り上げて安く仕入れたドルを日本の輸入企業に売ることで儲けを得ることができます。
以上がゴトー日の真相です。
ちなみにこのアノマリーですが
「仲値トレード」って本当に儲かるの?(2)相場観一切無視で勝率7割超の手法発見!?|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!
上記記事によると、
金曜日でかつ5の倍数の日だと割と機能する(上昇確率71%)
みたいです。
以上でゴトー日についての説明を終えたいと思います。
P.S.
アノマリーの代表格とされる「SELL IN MAY」についても記事にしておりますのでアノマリーついてより詳しくなりたいと思われた方はぜひこちらの記事についても読まれてみてはいかがでしょうか?