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ラップ口座と投資信託の違いとは?

この記事では投資信託とラップ口座の違いについて述べたいと思います。


この2つはパッと聞くだけではなんだか同じような存在で「どこが違うの?」と感じた方も多いのではないでしょうか?
自分もその一人でどこが違うのだろうと調べた結果

この2つは似て非なるものであるという結論に至った

ので、本記事にてシェアしたいと思います。
まずはラップ口座、投資信託自体そもそもよく分かっていないという方も多いと思いますので各々の説明から入りたいと思います。


投資信託とは

そもそも投資信託とは読んで字の如く、投資を信託することでざっくりいうと自分の資金を運用のプロに運用してもらおうというものです。

投資信託の商品を購入することで資金を運用会社に託すことができ、購入した投資信託を発行する運用会社の成果が出れば元本以上の利益を手にすることができます。


✔ラップ口座とは
ラップとはwrap(包む)という意味で、投資家はラップ口座という専用の口座に資金を入金することで運用に関する包括的なサービスを享受することができます。
包括的なサービスとは具体的にどのようなものがあるかといえば、
ポートフォリオの資産配分構築や比率調整に関するアドバイス
・運用会社・投資信託などの紹介
・投資一任契約に基づいた資産配分構築や株式・投資信託などの売買判断の一任
・売買の注文執行
・定期的な報告
などなどのサービスを得ることができます。

ちなみに日本では運用商品投資信託に絞ったラップ口座の一形態、ファンドラップがほとんどなのでここからはラップ口座=ファンドラップという定義で話を進めます。

 

✔両者の違いについて

これまでに簡単に両者についての説明をしましたがどうでしょうか?

どちらも結局はプロの運用者に自分の資金を運用してもらうという点では一致しているので、イマイチ違いが分からない。と感じた人も多いのではないのでしょうか?
ここからは両者の違いについて述べていきたいと思います。
結論から申し上げますと、両者の違いは投資家と資産運用への積極性、及びそれに準ずるコストが違います。
それぞれの違いについて解説していきます。
大きな違い①「投資運用への積極性」
投資信託とは先ほど説明した通り、お金を運用会社に出すことによりその運用会社のパフォーマンスに見合った報酬を得ることができるというものでした。
これはすなわち、運用会社の数だけ投資信託という商品があり、また1つの運用会社でも複数の投資信託の商品を出しているため投資信託の商品というのはかなり膨大な数になります。ちなみに2019年4月時点ではおよそ12,559という数が存在していました。
投資信託とはファンドによって運用する銘柄や債券なども異なるためにこれらの中から自分の投資プランに適した商品を探し出すことはなかなか難しいという実情があります。

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つまり投資信託とは選んだファンドが資金を運用してくれますがそのファンド選ぶ段階は各自で行うためにある程度の資産運用への積極性をもって行わなければなりません。
一方先ほども申し上げたとおり運用に関する包括的なサービスを得られることができるラップ口座では自分の現状を踏まえて向こう側から投資信託商品を選んで運用をしてくれます。
これをざっくりまとめると、

投資信託は若干投資している感があるがラップ口座は全部ぶん投げしておまかせしますというイメージになります

大きな違い②「コスト」
先ほどの説明でラップ口座の方が自分が考えなくて済むし、プロに全部お任せした方がいいじゃん。
と感じた方も多いのではないのでしょうか?
しかし、その分ラップ口座の方がコストが高めに設定されています
ここからはそれぞれのコストについて詳しく見ていきましょう。

投資信託における主なコストとは以下の3つ要素で構成されます

・購入時手数料

投資信託購入時に支払う費用です

・運用管理費用

投資信託保有額に応じて日々支払う費用です

・信託財産留保額

投資信託解約時に支払う費用です

このようにコストを見ると投資信託は買う際、運用中、手放す際でそれぞれコストがかかってくることが分かります。

続いてラップ口座における主なコストですが

ラップ口座についても投資信託を扱うため上記の投資信託におけるコストは勿論かかります。

それ+運用をすべて面倒みてもらう代金として、投資顧問料たるコストが上乗せされます。

下記サイトでは各証券会社が出しているファンドラップの具体的な手数料等がまとめられておりますので、具体的な数値が知りたいという方は参考にしてください。

ファンドラップ総まとめ!証券会社ごとの手数料を比較 | 1億人の投資術

 

まとめ

投資信託とラップ口座の違いとしてはどちらも運用はプロに任せるけれどもラップ口座は完全にプロに一任することができる一方でその分投資信託よりもコストが高いというのがこの記事の結論です。 

 

関連書籍

初めての方はこれを出発点にするとかなり包括的に理解できます

いちばんカンタン! 投資信託の超入門書

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